こんにちは、認知症ゼロです。
外食が多い、寝つきが悪い、夫婦喧嘩が絶えない
そんな毎日のクセが、実は脳の老化に関わっているとしたら気になりませんか?
今回は、船木先生が作成中の「船木式認知症コアリングシート」をもとに、認知症リスクをチェックする質問を1つずつ紐解いていきます。
イエス・ノーで答えるシンプルな質問の中に、リスクを高める項目もあれば、逆に脳を守っている項目もあるというのが、このシートの面白いところです。
※本記事の内容は、船木先生の長年の臨床経験に基づく見解です。
1外食が多い人は要注意?コンビニ弁当・ファミレス食の落とし穴


船木先生
「外食って簡単に言うと油と甘いものなんですよ。かなり口に美味しい味付けになってるものは多いですよね」

木曽さん
「確かに。週に2回ぐらいしょうがないじゃないかと思っちゃいますよね」
このシートの質問1は「週に2回以上コンビニ弁当かファミレスの食事を取っている」というもので、これはプラス5という大きな配点になっています。それだけリスクを背負い込む原因になっているということです。
自炊であれば油の質や量を選べますが、外食や中食はそうはいきません。
特に気をつけたいのが、半額シールのついた揚げ物や惣菜です。

船木先生
「あげる時の使われてる油の質もそうですし、あげてから食べるまでの経過時間もそうですし、これで言うと半額シールがついたものを大体買えますので」
半額シールは、鮮度の限界が近づいた食材を「もう見た目では分からなくしてしまう」調理法によって商品化した結果でもあります。
キャベツの芯を薄く削って鮮度をごまかす、というのはその一例です。
そうした食材が、揚げるという調理法によってつやつやに、そして美味しそうに仕上がっていく。
週2回以上の外食・中食が習慣になっている人は、油の質と量を見直すきっかけにしてみてください。
2寝つきが悪く夜中に目が覚めやすいのは、脳の「大掃除」ができていないサイン


木曽さん
「僕、夜中トイレに行きたくなって起きるのが最近増えてきたんですけど、これは因果関係ありますか?」

船木先生
「ある面もあるし、別に年を重ねたのかなっていうのと、その両方ですよね」
質問2は「寝つきが良くなくて夜中に目が覚めやすい」という項目です。
寝つきの良さというのは、単に疲れ果てて寝落ちすることとは違います。満足感とともに横になった瞬間に眠りに入り、浅い睡眠に戻ることなく深い眠りが保たれている状態を指しています。
睡眠中、脳みそは縮み始めます。すると脳と頭蓋骨の間を循環している水がその分増えて、脳の周りをめぐりながら老廃物を洗い流す、いわば「頭の中の大掃除」が始まります。

船木先生
「熟睡状態に入ってから脳みそってバーっと縮み始めるんですよ。脳と頭蓋骨の間、循環してる水がだっと増えていって、そこら中水巻いて大掃除を始めてるようなイメージなんですよね」
寝つきが悪く、夜中に何度も目が覚めてしまうというのは、この大掃除の準備すら整わないまま朝を迎えている状態だということです。
掃除のスタッフが来ても、現場がまだ稼働中で片づけに取りかかれない、そんなイメージに近いかもしれません。
寝る直前のスマホ、湯船に浸からずに寝てしまうこと、寝酒や「締めの一杯」
――こうした習慣は、いずれも寝つきを悪くし、脳の大掃除の時間を奪ってしまう行為です。
脳が休まらない日が積み重なれば、ゴミが片づかないまま次の日を迎えるようなもので、結果的にダメージが蓄積していく可能性があります。
なお、夜間頻尿については加齢による面も大きく、このシートでは必ずしもリスクとしてカウントする必要はないというのが船木先生の考えです。
3紙の本を読む習慣が、実は認知症予防につながっている


木曽さん
「スマホでニュースやSNSはしょっちゅう見ますけど、それはカウントされないってことですよね」

船木先生
「あえて紙の本っていう記載があるってことは、Web上のものは違うってことですね」
質問3は「紙の本を週に30分以上読む習慣がある」というものです。
同じ作品を、タブレットで読んだ人と紙の本で読んだ人とで比較する研究が積み重ねられてきており、読書そのものが寿命を延ばすことに関わっているという結果が見えてきています。
すごい読書家である必要はなく、1日10分、20分程度でも効果があるとされています。
紙の本ならではの良さとして挙げられるのが、行ったり来たりしながら読み返せる感覚です。

船木先生
「なんかもうまだこんなにあんのか面白くないなと思っても、なんか行ったり来たりしますよね」
途中で読むのをやめざるを得なかったとき、少し前から遡って読み返す。この行為によって、より深く情報が自分の中に取り込まれている可能性があります。
手で触れる感触や、読み終えたときの達成感、重量感といった要素も、電子書籍にはない紙の本ならではのポイントです。
なお、漫画については差がつきにくいとされていますが、日本の漫画には娯楽性を超えた深いテーマを扱う作品も多くあります。
カテゴリーそのものよりも、考えさせられる、感情が動かされるといった、頭と心を使う内容かどうかがポイントになりそうです。
4夫婦喧嘩は悪いことばかりではない?脳への意外な刺激


木曽さん
「喧嘩してるのにマイナスってことは、ポジティブ要素ってことですもんね」

船木先生
「もう考える、感じる、そして大事なのは喧嘩が終わった後でどうするかまた考えるじゃないですか」
質問4は「妻あるいは夫と頻繁に喧嘩している」というもので、これは大きなマイナスがつく項目です。
一方的に責められて、ただ受け止めて謝るだけの喧嘩であれば話は別ですが、言い返そうと高速で思考をめぐらせるような喧嘩は、脳にかなりの刺激を与えています。
感情が動くという点では、理屈で議論するディベートよりも、よほど脳を使っているといえます。
喧嘩をした後、仲直りのためにどう動くか考えることもまた、頭を使う行為です。

船木先生
「ケーキ買って帰るかどうかとか、そこでうまくまた修復させるところにも頭を使ってると」
この考えを裏づけるような印象的な出来事があります。
ある日、それまで知っていたご夫婦が、会ったことのない娘さんと一緒に来院されました。実家に久しぶりに帰った娘さんが、両親の様子に異変を感じ、認知症の可能性を相談しに来られたのです。
話を聞くと、そのご夫婦は元々、喧嘩をしない日はないというくらいのにぎやかな家庭でした。
娘さんは、その喧嘩の絶えない環境から距離を置きたくて早くに結婚し、家を出たといいます。そして今、実家はすっかり静まり返っていたのです。
薬を出してほしいという要望を受けて処方したところ、1ヶ月半ほどで症状は改善しました。
ところが、その頃また娘さんが訪ねてきて、今度は「薬をやめてほしい」と言われたのです。

船木先生
「2人とも本当にそれなりに症状良くなったみたいなんですよね。そうすると毎日のように喧嘩が始まった」

木曽さん
「望んでないけども望んでた状況になってるっていう」
症状が改善したことで、以前のように怒りや過去の記憶が蘇り、夫婦喧嘩が再開してしまった。
潜在的に残っていた記憶がむしろ怒りの種になってしまったということです。
これは、記憶そのものが失われたわけではなく、それをうまくキャッチアップできていなかったことを示す出来事でもあります。
周りから見れば良くないことに見える夫婦喧嘩も、脳にとっては残念ながら良い刺激になっている面があるというのは否定できません。
💡まとめ
- 週2回以上の外食・コンビニ弁当・ファミレス食は、油と甘いものの摂りすぎにつながりやすく、認知症コアリングシートでも大きなリスク要因(+5)
- 寝つきが悪く夜中に目が覚めやすいのは、脳が老廃物を洗い流す「大掃除」の時間が確保できていないサイン
- 紙の本を週30分以上読む習慣は、読み返しの行為や手触り・達成感などを通じて認知症予防につながる可能性がある
- 夫婦喧嘩は一見ネガティブに見えても、感情や思考をフル稼働させる脳への刺激になっている面がある
- リスクだけでなく、無意識のうちにできている「予防に働く習慣」にも目を向けることが大切
本記事の内容はこちらのYouTube動画でお話ししています。
船木先生と木曽さんが、認知症リスクチェックシートの質問を1つずつ掘り下げながら、日々の習慣に潜むリスクと、意外な予防要素について語り合っています。ぜひご覧ください。
※本チャンネルの内容は、医療・健康に関する情報提供を目的としたものであり、特定の診断・治療・予防効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合や治療中の方は、必ず医師など専門家へご相談ください。