こんにちは、認知症ZEROです。
揚げ物や炒め物、気づかないうちに週3回以上食べていませんか?
今回は、認知症リスクチェックリストの中から「炒め物・揚げ物を食べる頻度」と「1人で静かに暮らしたい」という2つの項目を、船木先生に詳しく伺いました。
※本記事の内容は、船木先生の長年の臨床経験に基づく見解です。
1炒め物・揚げ物を週3回以上食べると「+5ポイント」

チェックリストの11番目の項目は、「炒め物・揚げ物を週に3回以上食べている」というものです。
これに当てはまると、+5ポイントが加算されます。
このプラスが入る時は、認知症に進んでいるリスクが高いということです。
5ポイントは、相当高い数字です。

木曽さん
「これ、私、間違いなくチェック入ります。私も本当に1年半ぐらい前までは、入るところじゃなかったですよ。ほぼ毎日、2食は炒め物か揚げ物でしたよ」
原因として考えられるのは、前回のお話にもあった、油の酸化です。
そして週3回というのは、頻度としては相当多いのです。
2お弁当・惣菜に潜む「隠れ揚げ物」


船木先生
「ただ、週3回って言うと、大体、患者さんにお話しすると『そんなに食べてないですよ』って言われるんですよ」
炒め物と言えば野菜炒めで、野菜もたくさん取っているから、と。
揚げ物も、週3回もそんな鳥の唐揚げなんか食べない、たまにアジフライを食べるぐらいでしょ、と。
ですが、例えば今日は時間がないからと、コンビニやお弁当屋さんでお弁当を買って会社で食べる。
夜はスーパーのお惣菜コーナーを回って、簡単に済ませちゃおうかな、となる。

船木先生
「簡単に済ませちゃおうかなって言うと、100%揚げ物入りますよね」

木曽さん
「入りますね」
閉店間際のお惣菜で、半額シールが貼られているものは、揚げ物率がとても高くなっています。
コスパを考えても、ついつい手を伸ばしてしまうというのは、正直なところです。
3高温と時間経過で、油はどう変わるのか

食べるべきではないもの、できれば減らしたいものと言えば、まず成分が出てきます。

船木先生
「炒め物・揚げ物と言えば、言うまでもなく植物性の油です。」
サラダ油などが、その油にあたります。
炒め物・揚げ物は、食材を揚げる、炒めるという処理の中で、そこに高い熱が加わります。
高い熱が加わるからこそ、美味しいと感じます。

船木先生
「私が言いたいのは、冷めた時に、なんでこんなにまずく感じるんだろうってことなんですよ」
揚げたてのサクサク感は全く残っておらず、むしろ美味しくない状態になります。
熱い時も、冷えた時も、同じ油です。

船木先生
「その冷めて、美味しくないなっていう、カスカスになった時の味が、その本当の姿だっていう風に覚えておいてほしいんですよ」
熱々の状態のまま体の中に入っていくわけではありません。
消化が始まっている時点では、結果的にそのように変化してしまっています。
カラッと揚げたての状態では、そのことになんとなく気づかないままになってしまっているのです。
植物性の油そのものが悪いうえに、前にお話ししたように、常温でもものすごいスピードで酸化していきます。

船木先生
「そこにさらに高温の熱を加えて、さらにまた冷まして、明らかに質が変わって、いわゆる酸化脂質っていう、毒性の高い――これも科学的な事実ですので――毒性の高い代謝物っていうか、その変化した油になったものを、大量に取ってるんですよ」
酸化した油を大量に取りやすい品目は、どうしてもやっぱり炒め物、揚げ物です。
この点は、また改めて深掘りしていきます。
4なぜ「1人で静かに暮らしたい」がチェック項目なのか


木曽さん
「次ですよ。これなんすか?『できれば1人で静かに暮らしたい』。深いな。私はまあ、うち子供4人いますので、この賑やかさ、楽しさっていうものが、幸せの1つになってるんで、ここはないですね。なぜこういうところをチェック項目に入れたんですか?」
30年ほど内科をやってきて、食生活はもちろん、何時に起きてどれぐらい寝るか、どれぐらいお酒を飲むかといった生活スタイル全体が、病気に与える影響をたくさん見てきました。
一方で、その人がどういう考え方や人生観、世界観を持って生きているかが、将来の病気に与える影響として、結構大きいと実感してきています。
人は、望まない環境を作って生活しようとは思いません。
「1人で静かに暮らす」ことが自分の中の理想であれば、それを基本的に周りに作ろうとして生きていきます。
ところが、これが図らずも、認知症に影響を及ぼすことが、この項目で分かるのです。

船木先生
「1人で静かに暮らすと、認知症にとってポイントが2なので、先ほどほど大きくはありませんが、低くはないですよね」
静かに暮らしたいという人は、物事の争いを好まず、なるべく平穏無事で、刺激のない生活を望む人です。
大体は、ものすごく大変な経験をされた人なのです。
私たちは、常に「ないものねだり」をしてしまいます。
自分がそうではないことは、なかなか理解できませんし、ネガティブな苦しみや困り事も、なかなか分からないどころか、羨ましく感じてしまいます。
若い人なら芸能人や野球選手に憧れるように、今自分が持っていないもの、経験してこなかったものに憧れる気持ちは分かります。

船木先生
「ことにこの『静かに』っていう人たちに、実際、認知症の方を、私は結構見てきてるんですよ」
そこで、どこに共通項があるのかを考えていきました。
5変化のない生活で、脳が省エネ化していく

人間の人間らしいところは、正直なところ「明日が見えない」ことです。
適度な不安や恐怖があるからこそ、頑張らなきゃ、時にはもっと勉強しなきゃ、もっとこの人に優しくしなきゃと思えます。
私たちの脳が一番刺激を受け、考えざるを得ないのは、結果が分からないことを前にした時です。
小学生の時に職員室に呼び出された時は、どういう言い訳をしよう、誰のせいにしようと、脳をフルに動かして考えます。
ところが、1人で静かに暮らしたいという時は、喧嘩する相手もおらず、明日も今日と同じような日が流れていきます。

船木先生
「そうすると、頭は、元からできれば働きたくないので、やっぱり頭がそもそも静かに暮らしたいんですよ。だから、どんどん使わない方向に働いていくんですよ」
脳は結局、刺激のない環境に慣れてしまい、これが認知症と密接な関わりを持つのです。

船木先生
「ですからもう、毎月決まった給料がある、例えば、ある月は10万で次の月は100万とかっていうよりは、毎月50万もらう方を選ぶんですよ。ですけど、毎月50万を求める人たちの方が、私は認知症に近いところにいると思います」
変化を自ら積極的に遠ざけようとするマインドが、脳を省エネ運転の方向へ傾かせてしまいます。
それは、刺激がなくなっていくことに向かい、脳が本来あってはならない環境になってしまうため、認知症にとってのリスクになります。
💡まとめ
- 炒め物・揚げ物を週3回以上食べていると+5ポイントで、認知症に進んでいるリスクが高い項目
- お弁当・コンビニ・惣菜コーナーを利用すると、気づかないうちに揚げ物を食べていることが多い
- 植物性の油は、高温の熱が加わり冷めていく過程で質が変わり、毒性の高い「酸化脂質」になる
- 「1人で静かに暮らしたい」は+2ポイントで、争いを好まず刺激のない生活を望む人に、認知症の方を結構見てきた
- 脳が最も働くのは「明日が見えない」不安や刺激を前にした時であり、刺激のない環境は脳の省エネ化につながる
本記事の内容はこちらのYouTube動画でお話ししています。
炒め物・揚げ物の頻度と「1人で静かに暮らしたい」という願望が、認知症リスクとどう関わるのか、船木先生が詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
※本チャンネルの内容は、医療・健康に関する情報提供を目的としたものであり、特定の診断・治療・予防効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合や治療中の方は、必ず医師など専門家へご相談ください。